介護職の悩み

【世間体】介護職は恥ずかしい職業?そのイメージにとらわれない考え方について解説

OKサインの男性介護士

介護職は高齢者の自立支援や身体介助を通し、その方にとっての自分らしい生活を支える素晴らしい職業です。にもかかわらず「職業を聞かれて介護職って答えるのが恥ずかしい」こんな方も少なくないと思います。

たしかに介護業界ならではの仕事の大変さはありますが、介護職にやりがいを感じている人や、「この仕事を通して人間的に成長できた」と感じている人も少なくありません。

しかしSNSなどネット上では、そんな介護職を仕事のすばらしさには目を向けようとはせず、

  • 給与が低い
  • 汚い事もしなくちゃいけない
  • 誰でもできる底辺の仕事

など介護士の仕事のマイナス面のみを誇張して見下す発言をする人もいます。

こういった介護職の本質的な価値がわからない人の意見に振り回される必要はまったくありません。

  • 「職業を聞かれて介護士と答えるのが恥ずかしい」
  • 「介護の仕事は好きだけど社会的に下に見られてるから嫌だ」
  • 「給料低いし汚い仕事だから仕事のことはあまり話したくない」

こんな悩みを抱えて消極的になっていませんか?

この記事を読むと介護職が誇りを持っていい職であること、見下す発言は相手にしないでいいという事がわかります。

介護職の仕事を見下す発言に価値はなし!
  • 仕事のマイナス面にとらわれ過ぎないようにする
  • 他人の価値観に振り回されずに自分の仕事に誇りを持つ

介護職で自分の仕事を聞かれて恥ずかしいと悩んでいる方へ、本記事が役立てばと思います。


介護士という職業が恥ずかしいと思われる理由

悩んでる男性のイラスト

介護職が職業として「恥ずかしい」と見下される理由はなんでしょうか?

それは介護業界の「3K」にあります。
3Kとは労働環境や仕事内容が、「きつい」「汚い」「危険」という意味。

さらに近年は「給料が安い」ことも加えて「4K」とも揶揄されることも。

「3K」仕事内容がきつい

介護職の中でも介護士は現場担当といった役どころなので、利用者さんの身体介助や生活援助を行うことが多いです。

利用者さんのADL(日常生活動作)のレベルは異なり、介助量も負担が少ない一部介助から高負荷になりやすい全介助までさまざま。

  • 入浴介助(移乗・洗身・更衣など)
  • 立位不安定な方への立ち上がり介助
  • 車椅子からベッドへの移乗

などが挙げられます。

介助が必要な度合いや、利用者の体格・介助者の体格にもよって体力的にきついと感じる場合はたしかにあります。

これをきついと思うかはそれぞれの感じ方ですが、介護職は利用者様の生活を支援する専門職なので知識を深めること・体に負担をかけない正しい介助方法を習得することで対策していきたいところですね。

介護技術の初歩を習得できる「初任者研修」資格を修めれば、ボディメカニクスを利用した身体介助技術が身につくので身体の負担はコントロール可能です。

身体介助以外の辛いと感じがちなことには、

  • 夜勤があり、長丁場
  • 変則シフトで生活サイクルが乱れる
  • 人手不足で一人ひとりにかかる負担が大きい

などでしょうか。

入所タイプの施設では夜勤をやる場合が多く、月4~5回程度が平均的。(人員状況による)

中には夜勤の方が「マイペースにやれて楽」という方もいますが(意外と多い印象)、2日分を一気に働く形なので長丁場で肉体的負担があります。

私の場合、介護福祉士で現場業務をしていた頃は「あんま夜勤やりたくないなぁ…」と思いがちなタイプでしたね。
慣れですし介護士としてやるしかないのですが、長丁場なこと以上に変則勤務で生活サイクルが乱れることが個人的にはストレスに感じてました。

人手不足で連続夜勤だったりするとため息出ちゃいますよね…

どうしても夜勤が合わないと悩むようなら、職場の管理者に夜勤の回数や間隔を調整してもらえないか相談してみるのも一手です。

相談しても取り合ってくれないなど、解決しないようなら転職を考えてみるのもいいでしょう。相談に親身に応じてくれないような職場で無理して消耗してはいけません。

通所タイプの施設(デイサービス)や訪問介護など、夜勤のない職場もあるのでそちらを検討するのもありですよ。働き方は今の職場だけではないのですから。

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「3K」汚い仕事?

介護士の仕事が汚いと思われる理由は、利用者さんの食事介助・入浴介助・排泄介助などへのイメージが挙げられるでしょう。

食事介助に関しては、自身で食事できる方でも食べこぼしをされることが多いです。
また食後の口腔ケア介助も歯磨き介助や、ケア用の綿で口腔内を拭き取りすることも。

義歯を使用している場合義歯を外して磨く、消毒するなども日常的に行うことです。

おむつ交換や排泄介助に関しては、介助用のグローブをしているとはいえ介護職を経験してない方からすると汚いと感じてしまうのは仕方ない事なのかもしれません。

他人の排泄物を見たり処理するのは介護士の仕事を始めてぶつかる壁の一つですが、利用者様の生活を支える上では避けて通れない必要なことです。

たいていの介護士は割とすぐに慣れることですが、介護業界以外の方たちが汚いと思うのは仕方ありません。

ただし思うだけなら自由なのでいいけれど、「介護士なんてやってて恥ずかしくないのか」などネット上で見下すような発言している人間がいたら相手にしなければOKです。

介護職の一部分を切り取ってけなすような程度の低い人は相手にする時間がもったいないですから。

「3K」危険

介護士の仕事で危険と思われていることは

  • 介助で接した利用者からのウイルス感染
  • 利用者様の転倒や転落事故

などが挙げられます。

日常的に利用者に介助の際に触れる機会が多いので感染リスクはあります。
唾液や排泄物、血液なども感染源となり注意が必要です。

高齢者は免疫力が低下してしまっていることも多く、インフルエンザやノロウィルス、新型コロナウィルスなどの集団感染につながる恐れがあるため気をつけなくてはなりません。

感染症への防止策として、

  • 口腔ケアや排泄介助の際は必ずグローブ着用
  • (施設によって異なるが)マスク着用し、飛沫感染を防ぐ
  • 1介助1手洗いを意識して、手指の清潔を保つ
  • 制服も洗濯して汚れや菌が着いたままにしない
  • 手すりやドアノブなどよく触る個所は定期的に消毒
  • 食生活や生活習慣を正して免疫力を低下させないようにする

などがあります。

転倒などの危険に関しては、

  • 身体介助の知識を学び、正しく実践する
  • 大柄な利用者を介助する際は無理せず2人介助で行う
  • 認知症の利用者様などの普段の生活の様子から、転倒リスクを予測しておく

などが有効です。

大柄や重たい利用者の介助時以外にも、片麻痺などで立位不安定な方を介助する際も1人では不安な場合は2人で介助するなどして安全を取ることが最優先となります。

利用者さんの生活を支える仕事をする以上、さまざまな危険=リスクは付きものです。

また介護業界だけ突出して業務上の危険が多いわけではなく、例えば陸上貨物運送事業などに比べ労働災害の指標とされる死傷年千人率では大きく下回っている事実もあります。

残念ながら中には精神的に程度の低い介護士も存在する

悔しがってる女性

介護職自体は誇れる仕事。しかし残念ながらどこの職場にも精神的に幼稚な介護士もいるのも否定できません。

これは職場によりけりですが、人材育成が整っていない環境も原因となっていることもあるでしょう。

もっと掘り下げていくと介護業界の慢性的な人手不足が根本的原因で、来るもの拒んでいられないため介護職としての質の高い人とそうでない人との温度差が大きいのです。

  • お局さまが威張り散らしている
  • いじめがある
  • 挨拶できないなど社会の一般常識に欠ける
  • 利用者様に暴言を吐く

介護業界は本当に人に誇れる・自分自身を成長させてくれる素晴らしい魅力を持っていますが、こういった一部の幼稚な人たちのおかげで業界全体の信頼も下がっている部分が残念ですね。

尊敬できる介護士の人材も多くいるなか程度の低い介護士たちの評判で(悪いニュースほどインパクトが強いもの)、誇れる介護業界全体の印象が低く見られている。

介護業界以外から「介護士なんてやってて恥ずかしくないの」なんて言わせないためにも職場毎で人材育成に注力したり、職場環境を整えていく努力を業界全体規模でしていくことが必要だと思います。

頭を抱える女性
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他人の意見に流されて恥じる必要は全くなし

猫のイラスト

このように仕事内容は大変な側面もあるのは事実。
しかし重要なのは介護士の仕事は、「きつい、汚い、危険」だけではないということです。

「感謝、感動、感激」の3Kと表現されることがあります。

介護の現場はたしかに一部分を切り取ってみれば過酷な側面はあります。
その中でも利用者様が自分らしい生活を送れるよう支え、人生の大先輩から感謝の言葉をもらえることもある人に誇れる仕事です。

他人の見下す発言に価値はない、受け流そう

介護職がつらい、汚い、危険といった大変さもあることは事実ですが、他の職業では得られない価値のある職業であるといえます。

この仕事を経験していない人のネガティブな言葉や、介護職でも自分の仕事を卑下する人の言葉に惑わされないようにしましょう。

世の中には他人を見下さないといられない人も存在します。

安全な場所から他人の弱い部分を攻撃することで気持ちよくなっているような人の言葉にはなんの価値もありません。そういうのは言葉ではなくただの「雑音」。
無価値な雑音は相手にせず受け流してしまうのが得策です。

本記事のまとめ
  • 介護士への偏見は、本質的な魅力を理解していないので相手にする必要なし
  • 「世間の目」やSNSなどの見下すような言葉に振り回されないようにする
  • 尊敬できる介護職も多いが、一部程度の低い介護士や業界の風潮があるのも事実。そういう人はまともに相手しないで受け流す

どうしても辛い場合は転職して仕切りなおせばOK

程度の低い人の心無い言葉は受け流すべきです。とはいえ職場の人間関係は毎日向き合わなければならず、かかるストレスは大きなもの。

実際に筆者も介護職の人間関係で(特にお局から)かなり精神ダメージを食らわされてたのでよくわかります。気にしないつもりでも悔しくてたまらないですよね?

今の職場にどうしても合わない人がいて視界に入れることすら苦痛、そんな環境では介護職自体が嫌になってしまいます。本当は介護の仕事じゃなくて職場の人間関係が嫌なだけなのに…

そんな状況なら転職して環境を一新してしまうのも1つの選択肢です。どこの職場にも人間関係の悩みはありますが、少なくとも今現在感じているストレスの元凶とは縁を切ることができます。

新しい職場で心機一転、ついでに給料アップも目指しちゃえば一石二鳥です!

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介護 JOB TV
他業種から未経験で介護士に転職。働きながら介護福祉士・介護支援専門員の資格を取得。 現役介護職である管理人が、これから介護職を志す人材・すでに介護職の経験者で現在の職場環境や人間関係に満足していない人材へ向けて現役のリアルなお役立ち情報をお届けします。
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